Fabの概要
Epic Gamesが提供する「Fab」は、3Dアセット、音楽、エフェクト、スクリプトなど、さまざまなデジタルコンテンツを統合的に販売・配布するマーケットプレイスです。
Fabは、Unreal Engine Marketplace、Sketchfab、Quixel、ArtStation Marketplaceを統合した形で提供され、開発者やクリエイターが必要なリソースを一括して入手できるプラットフォームとなります。
Fabの特徴
膨大なアセット数
- Fabでは、1,000万点以上の3Dアセット、テクスチャ、音楽、エフェクトが提供されています。
- これにはQuixel Megascansの数十万点のスキャンデータや、Sketchfabの数百万点のモデルが含まれます。
収益分配モデル
- クリエイターがFabを通じてアセットを販売する際の収益分配率は 88%(クリエイター):12%(Epic Games) となっており、これは従来のマーケットプレイスよりも開発者に有利な条件です。
Unreal Engineおよび他のエンジンとの互換性
- Fabは Unreal Engine 5(UE5) に最適化されているだけでなく、UnityやGodotなどの他のゲームエンジンとも互換性があります。
- これにより、異なる開発環境を持つクリエイターや企業でも、共通のプラットフォームを活用できます。
無料コンテンツの提供
- Fabでは、数千点以上の無料アセットが提供されています。特にEpic Games製の公式コンテンツは無償で利用可能です。また、有料コンテンツから毎月3点ほど無料化され、その月中なら無料でダウンロード可能です。
シームレスな統合
- FabはUnreal Engine 5の Editor内から直接アクセス できるため、開発者はエンジンを開いたままアセットを検索・購入・適用できます。この機能により、ワークフローの効率化し、開発スピードが向上します。
Fabの今後の展望
Epic GamesはFabを通じて、ゲーム開発だけでなく、メタバースや映画、VR/ARコンテンツ制作の市場にも対応する予定です。また、AIを活用したアセット検索機能や、ブロックチェーン技術を用いたデジタル所有権の管理機能の導入も検討されています。